煌びやかなボウルで、ワンランク上の食卓に

青木良太さんの作品は、うつわ入門者であっても、ひと目でその美しさや力強さに心を動かされる力強さがあります。色、つや、手触り、形状……。一人の人間が生み出したとは思えない作風の多様さは、陶芸の可能性を追求し続ける青木さんの大きな特徴です。

 「私の作風がひとつにとどまらないのは陶芸の可能性を探りたいから。陶芸でできることは全部試したいんです」。陶芸で生きる理由を尋ねると、「この世になかったものをつくるのは、私の宿題だから」と青木さんは語ります。

 年間1万5000回にも及ぶ釉薬の研究を重ね、果てしない試行錯誤の末に生み出された釉薬のレシピは、10万種類以上。目指した仕上がりから派生して確立されたレシピもあれば、失敗や偶然から生まれたレシピもあると言います。

 「ブリンブリン」のシリーズは、黒の釉薬を研究中、偶然現れた金色が気になったことがきっかけで生まれた、18金を使わないゴールドの表現。ザラザラとした手触りは、一度手に取ると癖になる良さがあります。

 煌びやかなボウルに料理を盛れば、レストランやパーティのような特別感が味わえます。落ち着きのある上品なゴールドなので、食卓をワンランク上に見せてくれること間違いなしです。

こちらの作品には一つひとつ個体差がございます。

こちらのうつわは作家の手作業による１点ものの作品です。手作業によりつくられるうつわのため、ひとつひとつ釉薬のかかり具合が異なり、画像のような色むらや、厚さ、サイズの違いなどの個体差があります。また、それらのあらわれかたもひとつひとつ異なり、ふたつとして同じうつわはございません。

上のような個体差はうつわの個性、特徴であり、作家の表現の一部です。あらかじめご了承いただきますとともに、手作りならではの質感をお楽しみください。

〈作家のご紹介〉青木良太（あおき・りょうた）

1978年、富山県生まれ。金、銀、プラチナ、さらにはスワロフスキーなど、従来の陶芸では使われない素材を積極的に取り入れ、未知の作品を創造し続ける陶芸家。国内外の個展のほか、陶芸による現代アートフェスにも参加。若い陶芸家を支える活動も行っている。

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掲載誌

Discover Japan 2019年12月号「人生を変えるモノ選び。」