料理を美味しくする一生ものの南部鉄器

保湿力の高さなどの機能性と普遍的な美しさから、国内だけでなく海外でも人気の高い伝統工芸品・南部鉄器。水をまろやかにする効果があり、鉄分が溶け出すことで健康にもよい南部鉄器は、鉄瓶のイメージも強いが、日々の暮らしに取り入れるのであればフライパンや鍋もおすすめだ。

岩手県の老舗南部鉄器メーカー「釜定」の作品は、伝統的な技術を生かしながら現代の暮らしに合うスタイリッシュなフォルムが特徴。高温での調理が可能で、凹凸があることで焦げつきにくいため、料理の味も1ランクアップする。料理を火にかけた後は、そのままテーブルへ。毎日の食卓をさりげなく彩ってくれる。

こちらは、ワンハンド（L）。炒め物はもちろん、少し深さがあるため汁気のある料理にも対応。ムラなく食材に熱を伝える。

明治時代から続く南部鉄器の老舗工房。南部鉄器は400年もの歴史をもつ岩手の伝統工芸。「釜定」の3代目・宮伸穂さんは、先代の技と感性を継承しつつ、モダンで普遍的なデザインで、鉄器の世界を開拓し続けている。工房の顔ともいえる洋鍋も、宮さんが手掛けた作品。

＜工房のご紹介＞釜定（かまさだ）

1908年、初代宮定吉が「宮鉄瓶店」として岩手県盛岡市に創業。1931年、宮昌太郎さんが2代目となり事業を継承。1945年に屋号を「釜定」と改名。1977年、宮伸穂さんが3代目を継承、時代に流されない鉄器づくりに現在も励む。

掲載誌

2023年7月号「感性を刺激するホテル」／W特集「ローカルが愛する沖縄」

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