お歳暮・クリスマスに喜ばれる"一生もの"ギフト2023

お歳暮やクリスマスを控えたいま、プレゼント・贈り物を探すのに最適なシーズンです。日頃お世話になっている方へのお礼や、頑張った自分へのご褒美におすすめしたい逸品6選をご紹介!

煮る、炊く、焼く、蒸す、すべてかなえる万能品
1.「圡楽窯の土鍋」

有名割烹から家庭まで、幅広い愛用者がいる圡楽窯の土鍋。
原料の伊賀粘土は、古代に琵琶湖の底にあったものが地殻変動で地上に出た土。有機物を多く含み、焼き上げると小さな空洞ができるため〝熱しにくく、冷めにくい〟という特性が生まれます。
耐火性や耐熱性に優れ、鍋ものはもちろん、煮たり、焼いたり、蒸したりと、多様な料理に使えます。肉を焼くと遠赤外線効果で軟らかく仕上がるのもうれしいポイント。
新しい土鍋は使いはじめる前にお粥を炊いて水漏れを防ぐ必要がありますが、急激な温度変化を避けるなどコツを押さえれば長く愛用できます。

料理の味を変える!?職人技の極み
2.「大黒屋の箸」

箸は、扱い方次第で生涯をともにできます。大黒屋の江戸木箸は握りやすくてつまみやすく、食事に集中できるため、料理が美味しくなると定評があります。
特筆すべきは奇数角の箸。3本の指で持つと、一面ずつ間隔を空けて箸をとらえられる七角削り箸は抜群に指が安定し、麺は滑らず、ゴマもつまめるほど!
角度がわずかに違うだけでバランスが狂うが、木箸職人の竹田勝彦さんが指先の感覚で削り出します。頭から喰い先まで一直線に砥がれたフォルムも美しく、素材によっては先端がつぶれても修繕可能。20年以上同じ箸を使い続ける愛用者も多数。

目玉焼きだけじゃない!小鍋やうつわとして活躍する
3.「湯町窯のエッグベーカー」

島根県松江市の窯元・湯町窯でつくられる民藝の名品、エッグベーカー。バターやオイルは必要なく、卵本来の香りがする美味しい目玉焼きを簡単につくれる優れものです。
愛らしいルックスと温かな色遣いは、柳宗悦や濱田庄司らとともに民藝運動を展開したイギリス人陶芸家、バーナード・リーチの指導により生まれました。
直火使用ができ、500Wの電子レンジにも対応可能で、そのまま食卓へ運んでうつわとしても使えます。トマトソースやチーズを加えたアレンジ目玉焼きや、アヒージョのようなオイル煮など、幅広い料理で活用しよう。

飛騨高山の木は使い込むほど美しい
4.「アーツクラフトジャパンのカッティングボード」

まな板としてだけではなく、チーズやフルーツをサーブするのにも便利なカッティングボード。 日本有数の家具産地、飛騨高山の工房・アーツクラフトジャパンのカッティングボードは、地域に根ざしたものづくりをしたいと飛騨の山に自生する広葉樹を使用。あえて材を整え過ぎず、木のサイズに合わせて形状を決めているため、一枚一枚個性のある姿に。 家具産地ならではの特殊な刃物で削り出した安定感ある持ち手や、特産のエゴマ油を使った仕上げも特徴。使い込むうちに付く輪染みや刃物跡も味となり、自分だけの一枚に育っていきます。

100年経っても変わらない普遍的な美しさ
5.「シライナギサの片口」

石川県・金沢に拠点を構え作陶するシライナギサさんのうつわは、日本の伝統技法「墨流し」を取り込み、再解釈した独自技法「霧流し」が魅力。
主に磁器土を使ったゆるやかな流線を描く美しいかたちに、白と黒が織りなす水墨画のような美しい濃淡。和室にも洋室にも馴染むよう、派手な模様にし過ぎず、日本独自の〝間〟を意識してデザインされています。
石膏型を用いた鋳込み技法でつくられており、マットで薄く繊細な質感と柔らかなフォルムも特徴。一つひとつ異なる模様が唯一無二の美しさを放ち、普遍的な魅力をもっています。

目でも舌でも美味しいアートな酒器
6.「青木良太の盃」

縄文土器以来のうつわづくりの歴史の中で、未知なるものを生み出そうとする陶芸家・青木良太さん。
焼成による釉薬の化学変化がどのように現れるか不確実な陶芸で、年間1万5000回にも及ぶ釉薬の研究を行い、そこから得た10万を超えるレシピで多様な色を生み出します。
かたちにも挑戦を求め、陶製のワイングラスに代表される独自のデザインセンスを発揮。陶芸の可能性を探り尽くしたいと、特定の作風にとどまらず制作を続けています。
盃もしかり、酒器のカテゴリーを超える強烈な存在感。アートピースのように大切に愛で続けたくなります。

edit: Miyo Yoshinaga photo: Norihito Suzuki